Carriebradshaw式スイートスタイルは戻ってくるのか

映画はファッション界が取り尽くせないインスピレーションの源であり、これはファッション界の古くからの観念である。からNatalie Portman主演のスリラー映画「ブラックスワン」の風靡度は、この観念を改めて裏付けている。多層のバレエスカート、羽の装飾と蜘蛛の巣のようなしわが今シーズンの人気要素になりそうだ。『ブラックスワン』の衣装は、コスチュームデザイナーのエイミー・ウェストコートとロダートブランドのデザイナー姉妹Kate Mulleavy、Laura Mulleavyがタッグを組んだもの。純粋さと冷淡さを巧みに融合させた2人のデザイナーは、主演のPortmanをモデルに、主人公の無邪気から邪悪への転換に呼応するダークダンサーのイメージを構想した。

でバレエインスピレーションを受けたデザイナーはMulleavy姉妹だけではない。昨年秋には、バレエが新たな潮流を巻き起こすことをファッション関係者が予想していたようだ。『Visionaire』誌の創始者CeciliaDeanはハロウィンパーティーで、バレリーナのGigiBurris風のフェザーハットをかぶり、Giorgio di Sant’Angeloレトロシリーズのフェザー付き黒のタイトなトップスを身につけた。

一方、2011春夏ファッションウィークでは、Karl LagerfeldがChanelのTステージに羽飾りとこまごました繊維織物を用いて、甘さと邪悪さの2つの異なるスタイルを披露した。Alexander McQueenのクリエイティブディレクターSarah Burtonは、就任後初のビッグショーでシュールなエルフのイメージを作り上げた。フェザー要素の活用により、ブランド本来のシャープなスタイルがより柔らかくなった。J.Mendelがデザインした閃光翼状の裾が付いた曳地のイブニングドレスも似たような感じがします。ClubMonacoのミニスカートには人工羽飾りが採用されている。レトロなバレエシューズは、チェルシーにあるレトロな店Early Halloweenのショー会場にも登場した。

来たるこの春、バレエによる婦人服ブームがT台から各価格帯のブランド棚に広がることは間違いない。Lipsyof London、ASOS、BCBG Max Azriaはバレリーナが着るふんわりとしたチュールスカートを発売しようとしているが、Amercian Apparelは看板的なトレーニングウェアとバレエスカートを従来通り供給する。

ショーの内外を問わず、この春は清新でスマートな女性らしさと現実から離れた幻想的な雰囲気にあふれ、実用的なパンツとハードな軍服で天下を統一した冬とは異なる。久しぶりのCarrieBradshaw式甘スタイルはいよいよ戻ってくるのか。今シーズン、楽しみにしています。